02おのののかタレント

何ももたず、そのままの自分と向き合う“非日常”

自称・スーパー負けず嫌い。学生時代はバスケットボールに打ち込み、そこで自分の限界点を知ったからこそ、ギリギリまで力を出せる自負がある。ふんわりやわらかいその雰囲気とは裏腹に、彼女を形成してきたものは、まるでアスリートのような姿勢だ。バラエティ、グラビア、ドラマ、映画。様々なフィールドで身一つの勝負を続けるおのののかが、いま走る理由とは。

――忙しい毎日だと思いますが、最近スポーツはされていますか?

最近は、週1、2回のランニングくらいですね。去年、テレビ番組の企画でミニマラソンに出たんですけど、久しぶりにちゃんと走ったらすごく楽しくて。そこで森脇健児さんに見込まれて(笑)、「練習したらもっといい結果が出るよ」って言ってくださったので、少しずつ自分でも走るようになりました。

――それまでにも、スポーツをしていた時期はあったんですか?

小中高とずっとバスケットボールをやっていました。休みもないくらい毎日練習して、本当にハードでしたね。もちろん好きでやっていたし、みんながいるからがんばれましたけど、朝が来なければいいのにって思うこともあったり(笑)。あとは、ビールの売り子かなぁ。あれって、15キロの樽を背負って、3時間の試合中ずっと階段を上り下りするんです。体力には自信があったけけど、すごくきつかったですね。たぶん、人一倍負けず嫌いだからやれたんだと思います。あと、バスケでハードな練習をしてきたことで、自分の限界値を知っているから、そこまでは行けるんですよ。限界って、もはや体力があるとかないとかそんなことは関係ないというか。特にランは、完全に自分の力でしかないから、「あ、私こんなにできるんだ」っていう発見があるし、次はこれも出来るんじゃないか?って、どんどん自信に直結していくというか。

――ランニング中に、何かを黙々と考えることはあるんですか?

あえて何かを考えるということはしていないかもしれないですね。でも、走って心拍数が上がると、それだけでもやもやが吹き飛んですっきりするんです。だから、ランニングも好きだけど、もやもやしてきたらとにかくダッシュします(笑)。たぶん、体力が有り余ってるから余計なことを考えるんだと思うんですよ。それで寝られなくなったりするなら、走って、疲れきって寝るのが一番いい。

――それってすごく健全ですよね。普段から、あまり思い悩んだり、くよくよ考えたりしない方ですか?

恋愛以外はそうですね(笑)。仕事で引きずったりすることもあまりないです。反省はしますけど、もう終わっちゃったことだから。

――若い世代の女性は男性と比べて、まだまだ走っているひとが少ないように思うんですが、同世代として、どうしたら彼女たちがスポーツをするようになると思いますか?

どうだろう……。私にとって走ることって、非日常なんですよね。電車に乗り遅れないために走るのとランニングって、まったく別ものだから。手ぶらで走るって、なかなか普段の生活にはないことだと思うんです。でも、何も持たず、素の、そのままの自分で走ると、自分と向き合えるというか。感じたことのないものが出てくるから、それを一度体験してみてほしいですね。スポーツって、もちろん見ているだけで楽しいんですけど、一度それを遊びでもいいからやってみて、その後プロの試合を見ると心から感動するんですよ。この前はじめて始球式をさせてもらったんですけど、マウンドに立ってボールを投げたら、遠いし、コントロールも定まらないし、改めてプロのピッチャーのすごさを感じたんです。バスケもサッカーもマラソンも、遊びでもいいからちょっと触れてみると、見るのももっと楽しくなるし、違った感じ方ができるのかなって思います。

――おのさんとスポーツとの関係性は、とても密接なんですね。

グラビアをやっているのもあって、どちらかと言うと女々しいイメージを持っている方も多いと思うんですけどね。最近って、あんまりはっきり順位がつかないじゃないですか。でも、私は白黒はっきりさせたいタイプだから。負けたらすっごく悔しいし、勝ったらめちゃくちゃうれしい。ビールの売り子も、誰が何杯売ったか、個人的な順位が毎回つくんですよ。そういう厳しくてわかりやすいものがやっぱり好きなんですよね(笑)。

――やはり根っからの勝負師なんですね(笑)。最後に、お仕事でもそれ以外でも今後挑戦してみたいことはありますか?

本当にいろんなことをやらせていただいているんですけど、演技ももっとやってみたいし、フルマラソンにも挑戦したい。あとはやっぱり、スポーツ関係のお仕事をしてみたいですね。5年後の東京オリンピックのときに、何かで関わることができたら素敵だなぁと思っています。

Photo:Tsutomu Ono/Text:Asako Saimura

PROFILE

1991年 東京都生まれ。 「東京ドームのビール売り子№1」として注目され、数々の雑誌の表紙を飾る他、バラエティ、CM等で活躍中。2015年には映画「呪怨-ザ・ファイナル」、ドラマ「37.5℃の涙」(TBS系列)など女優としても活動の場を広げている。